陰 徳 を 積 む


『知らずして多くの人に幸せを与えることを陰徳という』

 政木先生の生き方に触れて、実践できそうなことから始めよ
うということで、毎日2万歩以上歩いたり、毎朝コップ1杯の尿
を飲んだり、1分間1呼吸にチャレンジしたり、目先の欲望を捨
てて周りの人に喜んでいただけるようにと心掛けております
が、この“陰徳を積む”ということに関しては、とても足元にも及
びません。特に、自動炊飯器を発明しながら特許権を放棄し
て、4千億から5千億円のお金も「一切いりません」というくだり
は、とても普通の人間には真似のできるようなことではありま
せん。

 陰徳を積むには、“知らずして”が肝心のようです。幸せを与
えようと思ってやる行為は、欲望になってしまって陰徳にはな
りません。“知らずして”というのは、幸せを与えようと思わない
で、自分で良かれと思ってやったことが、結果として多くの人に
幸せを与え、かつ、一切の見返りがなかった場合に限っての
み陰徳を積むことになるようです。

 定かではありませんが、せっかくの良い行為でも見返りがあ
ると相殺されてしまって、陰徳にはなりません。例えば、道ばた
に落ちているゴミを拾い続けている人が、周りの人から「あの
人は立派な人だ」と評判になると、ゴミ拾いと評判が相殺され
てしまいますが、反対に「あの人は変な人だ」と思われている
と、良い行いが相殺されずに徳が積み重なるようです。

 政木先生は自動炊飯器のみならず、自動ドアー、格安テレビ
など多くの素晴らしい発明をされ、すべて特許権を放棄して多
くの人に幸せを与えられました。今は“ギブ&テイク”が当たり
前になっておりますが、政木先生はこれからの新しい流れであ
る“ギブ&ギブ”を実践されました。今年からは“教え”に加えて
“業績”も記載して、少しでも政木先生の生き方に近づけるよう
日々精進したいものです。


<追記>


 政木先生の講演で、『知らずして多くの人に幸せを与えること
を陰徳という』とのお話があります。昭和54年に死ぬことにな
っていたのが、「汝は永年に亘りて陰徳を積みたるが故に汝の
寿命を延ばす」との神示があり、その時、初めて陰徳の意味を
中村和尚様に教えていただいたそうです。やはり、陰徳を積む
ポイントは“知らずして”にあるようです。目標や計画を立て
て、意識的に行うのではなく、何気なく、そうするのが当たり前
でその通りした、・・・・その結果、周りの人が幸せになった、こ
れが陰徳のようです。政木先生の生涯は陰徳の連続であった
ようですが、その中で、著書などで知らされている部分を列挙
してみますと・・・

*自動炊飯器や自動ドアーなど、様々な家電品を発明しても 
 特許権を行使せず、世のため、人のために、すべてを無償 
 公開された。
*著書や講演においても一切の著作権を行使せず、神の存 
 在や精神エネルギーを広く一般の方々にお伝えしようと尽力
 された。
*フーチパターンによって、6万人以上の方々の人間性を無料
 で測定し、その人に応じた生き方、考え方などをアドバイスさ
 れた。
*目先の欲望にとらわれず、研究一筋の人生を貫かれた。な
 ど。

 これらすべては先生にとって“当たり前”のことだったようで
す。初めの頃の、まだ先生のことが十分に理解できていない
頃の私は、「向こうの世界から、『こうしなさい』というから、その
通りにしているだけですよ」というお話に“?”の疑問符がつい
ていたのですが、最近は、これが相対の世界における【上徳】
であると気づかされました。勝手な解釈ですが、ものやお金を
与えるのは【下徳】、教えを伝えるの
は【中徳】とすれば、政木先生は神の
計らいを感受され、一切の“我”を入れ
ることなく、そのまま再現されました。
欲望を捨て、脳波がシータ波になって、
神の世界とつながって、初めてなし得
ることと思われます。(2005年11月号)
 

<著書より部分的抜粋>

 昭和54年1月31日に、私は自分が死ぬこ
とを知っていた。私が発明した人間性測定
器 “フーチパターン” によって、そのことが分
かった。私は自分の死ぬ日の半年前に、周
囲の人や主治医にも伝えており、本人も死
ぬ気ですべての欲望を捨てて、その日を待
つことにした。ところが、その一ヶ月前、1月1
日の朝8時、私に神示があった。・・・「汝は永年に亘りて陰徳を
積みたるが故に寿命を延ばす」・・・その時、陰徳の意味が分
からず、尊敬するN和尚にお伺いしたところ、私が今まで、瞬
間湯沸器とか自動炊飯器などの家庭電化製品を発明しておき
ながら、特許料を一銭も受けずに、家電メーカーに無償で渡し
たこと、そして多くの人々に幸せを与えたことが、神示では 「陰
徳」 というのだと教えられた。
 
 その後、平成7年が79歳で死ぬ年であった。これまで生きれ
ば人生は十分だと思って、その日を待っていた。11月21日
は、朝から気力がまったくなくなった。「死ぬとはこんなことなの
か」と思っていたが、整骨の名医と心霊師のお二人のお陰で
私の肉体は元に戻った。私は人のために何をしたか忘れてい
たが、二人の方から恩返しをしていただいたのだ。それと同時
に、寿命を延ばす旨の新しい啓示があった。私は「情けは他人
の為ならず」 ということを身をもって教えられた。そして、しみじ
み今までの人生において、自分では気づかない 「陰徳」 を積
み、そして多くの人々に 「功徳」 をもたらしていたようであるこ
とを知らされた。・・・・「未来への発想法」


前のページへ   このページの先頭へ   次のページへ



TOP  はじめに  プロフィール  教えT U V W 先生のお話

生き方  業 績  発明品  著 書  人物像   直 筆  思い出

我が心が丸く  情けは人の  人生は一度きり  心は広く大きく

信念を持ってやり抜く     陰徳を積む     執着を残さない





トップへ
トップ
戻る
戻る